ささやかな終末

小説がすきです。

読書

影響を受けた100作

好きな小説を100冊選ぶという企画は、長年何度もチャレンジしながらも最後まで選びきれずに失敗し続けていた心残りである。しかし今回、「好き」だけではなく「影響を受けた作品」との条件を追加し、100冊ではなく100作、小説だけではなく映像作品等も込みに…

作者と結ぶ共犯関係 ~『捜査線上の夕映え』感想(ネタバレなし編)~

この度、火村英生シリーズ最新作『捜査線上の夕映え』が刊行された。傑作だった。 本記事は『捜査線上の夕映え』(以下『夕映え』と記載)のネタバレが含まれない感想である。『夕映え』未読の方には紹介文として捉えていただけるように、それでいて既読の方…

2020年1~4月に読んだ小説 マイベスト10

はじめに 1.虻川枕『パドルの子』(ポプラ文庫) 2.石川博品「たとえぼくたちの青春ラブコメがまちがっていたとしても、」(ガガガ文庫刊『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。アンソロジー4 オールスターズ』所収) 3.伴名練「ひかりより速く、ゆるや…

2010年代の小説 マイベスト10

はじめに もうすぐ2010年代が終わるらしい。まったく実感はないけれど、カレンダーを見るに確からしいのだ。 2010年から2019年にかけて、たくさんの小説を読んだ。笑ったり、泣いたり、驚いたり、楽しくなったりした。それならば、一年につき一冊ずつ「いち…